私は入社3~5年程度の若手技術者を「前のめり社員」と呼んでいます。

やる気満々で意欲的で前のめりなのですが、その意欲が空回りしたり、
誤った方向へ走って行ってしまうおそれがあります。

この時期にきちんと向かうべき方向を認識させてこそ、
受け身でなく自主的に業務を実施し、早期に資格を取り、
新入社員を育てることができる一流の技術者に育てることができます。

ここでは入社3~5年の若手社員をどのように育てればよいかを解説しましょう。

信頼できる仲間の存在

『マネジメント』で有名なピーター・ドラッカーは
組織が活性化する要因として「競争、結果、責任」といっています。
この3つの要素を組織が持つことでやる気が増すのです。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著)は、
練習の活気がない野球部に対して、女子マネージャーの川島みなみが
3つの施策を実施し、チームの活気を招いたという物語です。

まず18名の部員を6名3チームに分けてポイント
(攻撃点、守備点、走塁点を数値化したもの)を競わせました(競争)。

そして毎日の実績を見えるようにして貼り出しました(結果)。

また攻撃担当、守備担当、走塁担当のように役割分担をして担当者に練習メニューを決めさせ、
結果責任を負わせました(責任)。

その結果、練習が活気づき、強いチームになったのです。

会社の中で若手社員がただ1人、孤軍奮闘しているだけでは成長するのは難しいものです。
「信頼できる仲間」が近くにいることにより、やる気が出ます。

社内に同じ世代の若手社員がいなければ、
社外の研修や異業種交流会などに積極的に参加させるとよいでしょう。

尊敬できる先輩の存在

目の前を歩く人の足元を見て歩いているうちに、知らぬ間に高い山の頂上に着いた、
という話があります。
つまり一歩前をゆく人がいると成長するということです。

ただしその場合、前を歩く人を尊敬しているという条件が必要です。
尊敬していない人についていこうとは誰も思わないものです。

若手社員のちょっとした変化に気づき、「大丈夫か」や「ご飯食べに行こう」と、声をかけてあげましょう。
そんな先輩社員がいると「自分も何年後には○○さんのようになるぞ」と、
若手社員も大きく意気込むでしょう。

変化、成長を実感できる環境

若手社員のちょっとした変化に気づき声をかけてあげることが大切です。

「図面を書くのが早くなったな」、
「作業着にアイロンがかかっているな。彼女でもできたか」
「きょうの出社は昨日より10分遅いけれど、体調は大丈夫か」

など、仕事のことだけではなく、内容はなんでもいいのです。

自分のことを驚くほど見ている、他にも社員は大勢いるのに、
よく自分の変化がわかるなぁと嬉しくなります。

水泳選手に、コーチに声をかけてもらい、もっともうれしい言葉はなんですか、
と聞いた人がいました。すると意外な返事が返ってきたそうです。

「自己ベストだ」

「すごい」とか「早くなったね」などと言って欲しいと思っていましたたが、
そうでなく、自己ベストをコーチが知っていてくれることが何よりうれしいのだそうです。
つまりいつも自分に感心を寄せて欲しいということです。

女性が髪の毛を切って「髪の毛切ったね」と言われてうれしいように、
ちょっとした変化に近くの人が気づき、声をかけてくれるとうれしいものです。

少しの変化、成長に気づいてくれると若手社員はやる気が増すのです。

②プラスの要因、マイナスの要因


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