【がんばれ建設】NO745【建設技術】「京都を変えた執念の土木工事」

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2014年12月25日
お世話になっている皆様。
いつもありがとうございます。
ハタ コンサルタント株式会社 降籏達生(ふるはたたつお)です。
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今日の一言
「先にプロジェクトありき」
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来年4月、プロジェクトマネジメントの書籍を出版することになり
頭の中に汗をかきながら現在執筆中です。
また既に出版している書籍の中国語版翻訳出版も
鋭意進めています。

さらに建設用語集ベトナム語版を作成中です。
日本の建設現場で働くベトナム人のために
作成しています。
ベトナム人と共に働いておられる方
来年2月を楽しみにお待ちください。

では本日のメインコンテンツです。

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「京都を変えた執念の土木工事」

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土木技術者の先駆けとして
731年日本最古のダム式ため池である大阪府の狭山池を造った行基
821年に香川県満濃池を造った空海があげられます。

すこし間が空きますが、
琵琶湖の水を京都に流す琵琶湖疏水は明治23(1890)年に
完成し、土木技術者田辺朔郎が大きく関与しました。

また昭和5(1930)年台湾、烏山頭ダムを造り
10万ヘクタールの農地を造った八田與一
昭和6(1931)年信濃川補修工事を行った青山士(あきら)
は日本の土木技術の礎を築きました。

前回は青山士の半生を紹介しました。
今回は琵琶湖疏水を造った田辺朔郎をご紹介しましょう。

琵琶湖疏水とは、琵琶湖の水を京都鴨川に流す
ために造られました。
その目的は3つです。
1水力による発電
2通船の運搬
3田畑の灌漑

琵琶湖疏水は明治18(1885)年6月に着工し
明治23年(1892)年4月に完成しました。
延長11kmで、2346mの長等山トンネル、849mの日岡峠トンネルなど
6箇所のトンネルがありました。
当時まだトンネル工事の実績は少なく
我が国初の本格的なトンネルでした。

また工費は125万円。
当時の物価と現在の物価を比較すると約5400倍なので
現在の金額で考えると68億円になります。
事業規模を当時の国家予算と現在の国家予算との
比較で論ずれば、1兆円前後の事業費になります。
文字通りの国家プロジェクトでした。

田辺朔郎が生まれたのは、江戸時代。
ペリーが下田に来港した6年後の1861年です。
大学にて卒業論文「琵琶湖疏水」を書き上げた田辺朔郎は
京都府に入庁しました。
そこで当時京都府知事だった北垣国道と出逢い
疏水建設に携わります。
田辺朔郎は設計、施工の責任者
そして嶋田道生が測量の責任者としてプロジェクトを進めました。

一大ビッグプロジェクトだけに多くの問題が発生しました。
まずは資材調達です。
工事にはトンネルを押さえる1350万個のレンガ
支保工として使用する木材
トンネルを掘削する際に岩を砕くダイナマイト
など大量の資材が必要ですが、当時の日本には
その供給能力がありませんでした。
琵琶湖疎水工事をきっかけに全国に供給体制
運搬体制が整備され、日本の近代化を進みました。
日本人がチームワークを生かし、オランダ人技術者デレーケの
力を借りながらも明治人のパワーによって
造り上げられたのです。

次に工費調達の問題です
工費は125万円でしたが、そのうち65万円は
恩恵を得る京都市上京区、下京区民の負担でした。
現在の金額では35億円を負担する両区民は大反対でした。
そこで活躍したのは当時の京都府知事北垣国道です。
知事が直接窓口になって事業の説明を行うので
府庁にきて欲しい、と語ったのです。
そこで訪問した区民に対して
「工費の負担は決して軽いとは言えない。
しかし1戸平均すると10円(現在の7万円程度)程度で
これで子孫のための大工事ができれば
最高じゃないか。
永久に残る疏水で子孫のための利益が生まれると思えば
このくらいの負担は安いもんではないか」
北垣知事の熱意に区民が折れて、徐々に
反対運動は収束しました。

そしてトンネル崩壊事故です。
明治21(1888)年、掘削中の隧道で土砂崩壊事故が
発生しました。
トンネル入り口から16m地点で土砂崩壊し
その奥で作業中の作業員65名が閉じ込められてしまいました。
北垣知事と田辺朔郎は全力での救出を指示しました。
救出するために土砂を掘りますが
掘った後から崩れ、なかなか土砂を取り除けない。
事故発生から3日目の朝を迎えました。
閉じ込められた人々が使っていたランプの油がなくなり
ついに真っ暗闇になりました。
土砂崩壊から46時間後、ようやく救出に成功。
最後に救出された辛島菊三は、トンネル内を見回り
最後に残された人はいないかを確認し、
道具まで回収して出てきた。
明治男の気概を感じます。

地形の急峻な日本において
電力源、運搬路、灌漑用水としての運河の役割は
大きなものでした。
各地で多くの運河が構想されましたが
ほとんど実現していません。
そんななか琵琶湖疏水が完成したのは
そこに携わった北垣知事、田辺朔郎をはじめとする
人々の執念に似た魂の重さだったように思います。

そして土木技術があったからこの工事が完成したのではなく
本プロジェクトが近代的な科学、技術の発展を促しました。
まさに先にプロジェクトありきなのです。

現在リニア中央新幹線プロジェクトが進んでいますが
これとて東京大阪を短時間で結びたいという
強い思いが今日の技術発展につながったのでしょう。

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【編集後記】
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メリークリスマス!
私はキリスト教系の幼稚園に通っていましたので
この時期、生誕劇を演じました。
私はキリストの父ヨセフ役をしました。
今での台詞を言えるほど忘れられない思い出です。
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