【がんばれ建設】NO 1328【管理技術】「工事部課長と現場代理人をどう両立させるか」

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年5月21日

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今日の一言
「部下に任せることが重要」
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工事部課長の多くがチームのマネジメントと同時に、現場代理人
として成果も求められる「プレイング・マネジャー」です。

プレイング・マネジャーは、「チームの成果」と「個人の
業績」という2つの課題をこなすように会社からプレッシャーを
かけられます。
加えて、「チームの成果」には売り上げのような「数字として
の成果」のほか、人材育成や人材活用、潤滑なコミュニケー
ションなどの「数字にならない成果」まで含まれており、
課題は膨大にあるといえるでしょう。

工事部課長としてのプレイング・マネジャーの抱える課題は
以下の2つあります。

●自分ファーストな「強権的リーダー」

自分ファーストタイプのプレイング・マネジャーは、「自分を
中心にチームを動かそう」としがちです。
「自分が成果を上げれば、それが組織のためにもなる」という
発想に陥ってしまうのです。

自分が現場でがんばれば、みんなその背中をみて、がんばって
くれるだろう。という気持ちです。

しかし、部課長が個人の成果にだけ目を配り、部下が担当し
ている現場に焦点を合わせられないと、結果的にかなりの成果
が失われることが論理的に結論づけられています。

●チームファーストで、皆のために我慢する
「自己犠牲型リーダー」

かといって、大量の業務を自分がこなして、部下を休ませると
いった「自分を犠牲にした働き方」だと、いずれ無理が
生じます。
部下もありがたがるどころか、「そんなことまでしてくれなく
ても」と負担に感じるかもしれません。
度を超すと、部下は「何も任せてもらえない」と一層不満
を募らせます。

自己犠牲の働き方で疲弊した部課長は、「こんなに頑張って
いるのに」「うちのチームは全然使えない」と次第にストレス
を溜めるようになります。

その結果、心身に支障をきたしては元も子もありませんし、
「部課長 対 現場代理人」という対立構造が生まれれば、
お互いが努力すればするほど、チームは分断していきます。

また、自己犠牲の働き方をする部課長はやがて現場代理人と
しての個人の成果が思うように上がらなくなります。

あなたがもしプレイング・マネジャーなら、「自分が我慢して
努力すれば済むという問題ではない」ことにまずは気づく
必要があります。

●「高評価」な部課長は部下をこう見る

ドイツの情報通信会社数社の従業員を対象にした、「あなたの
上司のリーダーシップ・スタイル」について答えてもらい、
業績および従業員の満足度との関連を調べました。

調査の結果、
・知的な刺激を与えてくれる
・優れた業績にフィードバックをくれる
・自分がグループの目標に向かって貢献していると実感させて
くれる

というリーダーが率いるチームは、ほかのタイプのリーダーが
率いるチームよりも業績がよく、メンバーの満足度も高いこと
が判明しました。

つまり、「適度な裁量を持たせ、かつフィードバックをしっかり
行う部課長」への満足度は高く、チームとしての成績も確か
に向上することがわかったのです。
これは、プレイング・マネジャーも、部下にある程度任せる
べきで、肝心なのは成果に対してフィードバックすることだと
示唆しています。

ギャラップ社による別の調査によれば、人の長所に注目する
リーダーの場合、部下の67%が仕事に没頭していたとのこと。
短所に注目するリーダーの場合、仕事に没頭する部下はわずか
31%だったので、リーダーが部下をどう見るかで部下の熱意が
決まるともいえます。

また、IBM Work Trendsが世界26カ国で行った調査によれば、
何らかの表彰を受けた従業員の「仕事の没頭レベル」は、そう
でない従業員の3倍も高かったそうです。

部課長が1人で先頭を突っ走らず、部下に決定権を
持たせて長所に目を向けたフィードバックを行うことが、
プレイング・マネジャーとしてなすべきことでしょう。

工事部課長の役割は重大です。
工事部課長が自らなすべきことを実践できてこそ、経営者が
10年後の戦略を実施でき、会社が安定的に成長します。

『スタンフォード式 最高のリーダーシップ』
スティーヴン・マーフィ重松著を一部参考にしました。

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【編集後記】
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5月はかなり暑くなるそうです。
熱中症の早めの対策が必要です。